GET THE KNACK ONE WAY HOME ZIGGY STARDUST 声の網 THE BEST OF THE MOVE
1979年のナック1st。パワーポップを語る上で欠かす事の出来ない1枚です。何と言ってもパワポのアンセム#7「my sharona」。一発で聞き手を引っ張り込む最強リフ。そしてこれほどキャッチーでありながら持続性のある(飽きが来ない)曲はそうそう無いです。名曲!個人的にもパワポで1曲と言われたらこの曲かもしれません。この曲のために一発屋の烙印が押されている彼らですが実はアルバム全曲素晴らしいのです。チープトリックの「hello there」ばりの核弾頭#1「let me out」。#1のタテノリからドライヴィング#2「your number or your name」の心地よいヨコ揺れ。ハードエッジなギターが効いたメロディアスなパワポ#3「oh tara」もイイ。フジロックで唄の上手さは実感しましたがバラード#5「maybe tonight」、#10「lucinda」での伸びやかな声はグー。ハーモニカのイントロでもう血が騒ぐ大好きな#6「good girl don't」はビートリッシュで最高のパワポ#だ。初期コステロちっくな#8「hertbeat」も自然と体が動きます。なやめかしいスライドギターから得意の小刻みなギターを織り交ぜた#9「siamese twine(the monkey and me)」。個人的後半のハイライト#11「that's what the little girl do」。幾分パワー抑え目ながら起伏のあるメロディ・ラインがツボです。そのメロディはやはりビートルズを感じる。ラスト#12「frustrated」。最後までナック節のパワポ#で締めてくれます。ワンパターンなんて言わないでこれでイイですよ。ライブも本当に最高だった。是非ともまた観たい。 1987年フーターズの名盤2nd。フーター(メロディカ)やマンドリンを駆使した彼等の音楽は聴いているだけで景色が浮かびます。縦ノリのギターポップチューンの#1「Satellite」は大好き!J・ガイルズ「Centerfold」なキャッチーな雰囲気を持ち、印象的なリフが頭から離れない。楽器がどんどんと重なり合っていく森の音楽隊のようなイントロだけで涙腺が緩む名曲#2「Karla With A K」。叙情的なマンドリンが効く#3「Johnny B」も哀愁さが胸を鷲掴みされる。そのメロディはスクイーズが頭を過る。シンセ付フォークソングと言える#4「Graveyard Waltz」。#5「Fightin' On The Same Side」もイントロ泣かせる・・メロディも得意のレゲエ・ロックだ。その流れでいけば、続くタイトルトラック#6「One Way Home」もポリス的だね。そして後半のハイライト#7「Washington's Day」はノスタルジックな名曲。また泣いちゃって下さい。正統派のロックンロール#8「Hard Rockin Summer」→ギターポップ#9「Engine 999」とアゲアゲで締めです。 1972年デヴィッド・ボウイ、グラムロックの金字塔アルバム。個人的にも大好きな1枚です。#1「five years」の静かでありながら壮大なストリングス・アレンジとメロディはコンセプトアルバム1曲目としては完璧。ボウイの声もスゴくカッコイイ。#2「soul love」はこの頃のボウイ/T-REXに見られるミディアムテンポのグラムロック#。#3「moonage daydream」のロッキンなアレンジはZEP的も感じさせるブルースロック要素もあり。耳なじみの良さが心地よくサビでキャッチーさが爆発するヒット#4「starman」。ロン・デイビスのカバー#5「it ain't easy」を挟み大好きな名バラード#6「lady stardust」に酔いしれます。軽快ピアノが絡むパワーポップ#7「star」にパンキッシュロック#8「hang on to yourself」もカッコイイ。意外にシンプルなタイトル#9「ziggy stardust」は語りロックなのでリリックが重要。声が音に乗ると途端にカッコよくなる。#10「suffragette city」はノリノリのグラムロックど真ん中で大好き、「ヘイメ〜ン!」。ラストを飾る#11「rock'n' roll suicide」は徐々にビルドアップする展開が切なさいっぱいで#1「five years」で始まりこの曲で終わる事でアルバムの一体感が感じられる。邦題「ロックンロールの自殺者」とされた歌詞(メロディも含めキンクスを感じるのは俺だけか?)も合わせて聴いてください。素晴らしい。実のところグラムロックの正体は王道ロックンロールだと証明してくれる歴史的な名盤です。ボートラの#12「john, i'm only dancing」は軽快なロックンロール・チューン。#13「velvet goldmine」は映画タイトルにも起用されたB面に潜む佳曲#で2つの曲が合わさったかのような展開が好き。#14「sweet head」もブギー調のバックの音が印象的なロックンロール。#15,16は#9,6のデモ。 星新一の作品を音楽の世界で言えば2、3分良質ポップなシングル曲を1001曲作ったって事になる。そして都度シングル集としてアルバムを出すのだ。ショート・ショートを簡潔に言えばそういうことだ。星新一の場合はその内容も親しみやすいポップ&キャッチーでこれぞシングル曲なものもあれば、しっとりと尾を引く切ないバラードものに、エキセントリックなヒネクレ#もあったりする。詩を聞かせるものだってある。だからシングルの寄せ集めだって十分確立できるのだ。では、星新一は所謂アルバムを作らなかったのか?。否。大作とはいかないまでも中編モノのアルバムを十分なクウォリティーで作っています。自伝的なアルバムもあればデモ音源的なモノもあり。今回のこの『声の網』もアルバム盤、それも所謂コンセプト・アルバムだ。音楽の世界でのコンセプトアルバムにも2通りある。一貫した具体的テーマに関してアルバム全編を1曲として作るやり方と一貫したテーマに関して作った個別の曲を1枚にまとめトータルで聞かせるもの。今回は前者。長編小説は当然全てコレに相当する訳だけど『声の網』はストーリは続きつつ(12編=12ヶ月:1年間の設定)も1曲(1話)だけ聴いて(読んで)もソレで完結するのがやっぱ音楽的だ。ちなみに後者のやり方では『ノックの音が』がコレにあたる。では、内容について、といきたいところですが本の感想や解説など僕にはムリ。いつもの「〜に似てる、感じさせる」と言ったことも書けないし・・。ま、とりあえず・・彼の場合ショート・ショートについても30年以上も前の作品のなかで予言的な物語を沢山作ってきたわけですが『声の網』に関して言えば神がかり的内容。「コレを何もなかったあの時代に!」って驚きで言えばビートルズと繋げられますが、むしろレジデンツを挙げた方がしっくりきそうな気もします。ビートルズなら「tomorrow never knows」か?是非一度読んでみてください。今でこそもっともっと評価される内容です。このサイト『音の網』の名前はココから来てます。※今回漫画『イキガミ』の盗作騒動に絡んで「生活維持省」が全文読めます。最高の3分ポップをどうぞ(笑)